【豊島区・板橋区の社労士】傷病手当金と障害年金に違いはあるの?

傷病手当金と障害年金

働けなくなったときの保障として、公的医療保険制度には「傷病手当金」が、公的年金制度には「障害年金」があります。職業などにより傷病手当金の有無や受け取れる障害年金の種類が異なります。

傷病手当金とは?

傷病手当金とは、協会けんぽ、健康保険組合、共済組合などに加入している被保険者本人が、業務外の病気やケガで仕事を休み、給料が減額や支給されない場合に、いくつかの要件を満たしていれば、同一の疾病・負傷において、通算して1年6か月、受け取ることができる手当金です。

障害年金とは?

障害年金とは、病気やケガによって生活や仕事などが制限されるようになった場合に、「初診日要件」「保険料納付要件」「障害状態要件」など、いくつかの要件を満たしていれば、現役世代の方も含めて受け取ることができる年金です。

傷病手当金と障害年金は、同時にそれぞれの満額を受け取ることができない

傷病手当金と障害年金の支給の原因となる病気やケガが同じ場合、同時に傷病手当金と障害年金のそれぞれの満額を受け取ることはできません。
支給の原因となる病気やケガが同じ場合、併給調整が行われ、傷病手当金と障害年金との関係では、障害年金の支給が優先され、傷病手当金が調整されます。

例えば、日額6,000円の傷病手当金を受け取っている方に、新たに日額4,000円の障害年金が支給されることになった場合、日額4,000円の障害年金はそのまま受け取ることができますが、日額6,000円の傷病手当金については、併給調整が行われ、障害年金との差額である2,000円のみを受け取ることができます。
また、日額6,000円の傷病手当金を受け取っている方に、新たに日額8,000円の障害年金が支給されることになった場合、日額8,000円の障害年金はそのまま受け取ることができますが、傷病手当金は受け取ることができなくなります。

【傷病手当金の額】>【障害年金の額】の場合 障害年金に加えて、傷病手当金と障害年金の差額を受け取ることができる。
【傷病手当金の額】≦【障害年金の額】の場合 障害年金のみ受け取ることができる。

 

なお、以下の場合には、傷病手当金と障害年金の併給調整は行われません。

  • 傷病手当金と障害年金の支給の原因となる病気やケガが異なる場合
  • 障害基礎年金のみ受給する場合

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最終更新日 4日 by 社会保険労務士 出口 芳和

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